月経前のつらさ、女性でも共感してもらえるとは限らない
月経は思春期から閉経前の女性だけに起こります。
月経前症候群も女性特有の症状なのですが、
では「女性ならば誰でも共感できるか」というと、そうでもないようです。
日本産婦人科学会は8割程度の女性が生理前になんらかの自覚症状が
あるとしています。
しかし何も症状がないという女性も2割程度存在し、
また、なにかしら症状があっても「痛み」は経験していないという方も
いると考えられます。
学校や会社のスケジュールは待ってくれません。
たとえどんなに辛い月経前の症状があっても、
家を出なければならない日はあるものです。
月経前の症状に耐えながら頑張って
自分の役割を果たそうとしているのに、
同じ立場であるはずの女性からも共感してもらえないと
余計に辛い気持ちになることでしょう。
そこで、以下の「備え」をおすすめします。
1・月経前症候群について説明できるようにしておく
毎月生理痛に苦しんでいる女性の中でも「月経前症候群」
という症状名を知らない方がいます。
月経前の諸症状はれっきとした「症状」で、
病院の治療対象になるのだと説明できるようにしておきましょう。
痛みを経験していない人物の場合共感はできませんが、
「理解」ならできるはずです。
周囲の理解があるかどうかで精神的な負担は大きく変わると思われます。
★月経前症候群に関するおぼえがき
月経前症候群は、月経前の3日から10日程度の期間に
起こる諸症状の総称です。
原因は「生理を起こすための女性ホルモン」で、
ホルモン物質の分泌バランスが変動する時期に症状が起こります。
その種類は200通りもあり、
複数の症状が同時に起こるケース、
1種類だけが起こるケース、
毎月違う症状が起こるケースなどさまざまです。
多くは月経の開始から3日程度で症状が軽くなっていきます。
2・月経前の症状、痛みなどを緩和できる手段を用意
周囲に「月経前症候群」の理解を広められても、
そこにいる限りは仕事や勉強など「自分の役割」を果たすことを求められます。
しかし、イライラや痛みが強いままでは集中できないですよね。
そこで、痛みなどの症状を緊急的に緩和できる手段を用意しておきましょう。
痛み止め、ハーブティー、リラックスできる音楽などがおすすめです。
月経前症候群はストレスとの関連性が強いと言われています。
お気に入りの音楽とリラックスが条件反射でつながっていれば、
それだけで楽になる可能性もあります。
3・日ごろから不快な症状を出ないような体づくりを!
女性の体は、完全に健康であれば生理痛が起こらないそうです。
つまり、月経前症候群があること自体が異常である証拠なのです。
日ごろからスムーズに月経が始まる体づくりをしておけば、不快な症状は防げます。
適度な運動、ストレスをためない工夫、
ビタミンやミネラルを考慮した食事など、
本来であれば「当たり前」の健康的な生活習慣こそ、
月経前症候群が起こらない体づくりそのものです。
毎日の食事内容を一気に変えるのは難しいでしょう。
というより、現実的に可能とは思えません。
なので、まずはカフェインや合成調味料、アルコールを
なるべく控えるところから始めてみてはいかがでしょうか?
月経前症候群は症状の種類が多いため、
症状がある女性同士でも共感が難しいところがあります。
男性ならなおさら理解がおよびにくいので、理論的に説明できたり、
日常生活に支障をきたさないようにする工夫したりといった
備えが大切だと考えます。
生理がつらいものでなくなれば、きっと毎日がもっと楽しい時間になるはずです。
ぜひ月経前症候群について学んで、輝きに満ちたあなた自身を目指してください。